なぜ人は、資産運用に失敗するのでしょうか。

私は仕事柄、個人投資家の方とお話することが多いのですが、その度に強烈に感じることがあります。株式やFXの投資に関していえば、日本の投資家は、儲かっている人よりも損をしている人のほうが圧倒的に多いということです。
一説には9割の個人投資家が損をしているとも言われていますが、実際のところどうなのか調べてみました。

富士経済グループの調査結果(2012年6月)
利益を出している個人投資家・・・20,6%
損失を    〃     ・・・72,4%
損益ゼロの  〃     ・・・ 7,0%

フィデリティ投資研究所の調査結果(2013年9月)
利益を出している個人投資家・・・28%
損失を    〃     ・・・53%
損益ゼロの  〃     ・・・19%

 

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この2013年といえば、アベノミクス効果でこのチャートが示す通り9000円から14000円まで右肩上がりに株価が上昇し、多くの投資家が儲かったと考えられています。
しかし、実際には半分以上の投資家は損をしているのです。

損をする人が多いのは、日本に限ったことではありません。
米国で行われた調査によると、
1984年から2002年までのアメリカ株の投資信託の平均利回りが約10%だったのに、同様の投資信託を購入した投資家のリターンの平均は2.6%でした。
これは投資信託を買って何もしなければ、10%のリターンが得られたはずなのに、その間に余計な売買をしたことでリターンを減らしているということです。

相場が上昇しているのに、なぜ多くの人が損をしてしまうのでしょうか?