今年、主人が会社を定年退職します。
そしてそれを機に、バリ島へ移住したいと言い出しました。
とは言え本人も移住することには多少不安があるらしく、まずはロングステイという形でしばらく向こうに住んでみたいと言います。

Healing

突然の申し出にわたし自身戸惑ってしまい、最初はなんと答えればいいのか言葉がみつかりませんでした。

在職中は仕事一筋だった主人。趣味といえば取引先の接待でするゴルフくらいでしたが、それだって毎日するほど好きというわけではないようでした。

「いったいこの人は何を生きがいに第二の人生を送っていくのだろう

仕事以外はこれといって何もしてこなかった主人に、正直不安を覚えたのも確かです。

なにか趣味を持つよう勧めてもみましたが、「なにも思いつかない」といつも同じ返事。

本気で探す気などまったくなかったのです。

いくら言っても重い腰を上げようとしないので、わたし自身諦めかけた矢先のバリ島ロングステイ発言。
いったいどこからそんな考えが浮かんできたのでしょう。本人に問いただしてみると、どうやら昔の上司の影響のようです。
その方は随分前に定年退職され、現在はアジアのどこかにお住まいだとか。
貯金と退職金で優雅な生活を送られているそうです。
そして主人なりにいろいろリサーチした結果、治安が良く物価の安いバリ島に魅力を感じたそうです。

バリ島といえば東南アジアを代表するビーチリゾートというイメージしかなかったわたしですが、
主人曰く「最近は定年後の移住先としても人気の場所」なのだそうです。

確かにバリ島は美しい島だし、毎年大勢の日本人が訪れていますよね。
一度も行ったことがないわたしにとって、バリ島は憧れの場所ではあるけれど、それでも旅行で訪れるのと実際に暮らすのとでは話が違ってきます。
とはいえ主人は一度言い出したら引かない人なので、いくら反対しても必ず実行するでしょう。
わたしにできることは、自分でもしっかりリサーチして海外移住への不安を取り除いていくことしかないようです。